銀閣寺 in 2021【備忘】

こちらは哲学の道にもほど近い銀閣寺。

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正式名称を東山慈照寺といい、相国寺塔頭寺院の一つ。


銀閣寺の名の由来は江戸時代、金閣寺に対し、銀閣寺と称せられることとなったといわれています。

 室町幕府八代将軍の足利義政によって造営された山荘東山殿を起原とし、義政の没後、臨済宗の寺院となり義政の法号慈照院にちなんで慈照寺と名付けられました。

 九歳にして家督を、十五歳にして将軍職を継いだ義政は、生涯をかけ自らの美意識のすべてを投影し、東山文化の真髄たる簡素枯淡の美を映す一大山荘を作り上げました。銀閣寺は美の求道者ともいえる義政の精神のドラマを五百年後の現代にも脈々と伝えています。

 

https://www.shokoku-ji.jp/ginkakuji/about/

 

「わびさび」で知られる東山文化。

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そんな文化を築いた文化人なだけあって、政治の方はイマイチと評されるようだけど、500年経っても人を惹きつけ続ける文化を築いたことは大きな実績では。

 

 

外の哲学の道は満開の桜なのに、銀閣寺の中は野生の椿?と思われる花以外はあまり咲いておらず。

 

とても渋い。苔の色。

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全体として月をテーマにしているのか、静かな世界。

 

こちらは洗月泉(せんげつせん)。

 

月が映し出されたときに、さざなみが月を洗っているように見えることからその名前がつけられたそうな。なんて美しい由来。

 

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 今はパワースポットとして有名らしい。

 

銀閣寺で一番のみどころというか、一番不思議な物体はこちらの向月台(こうげつだい)と銀沙灘(ぎんしゃだん)か。

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とにかく管理が大変そう・・・と感じさせる砂の造形。

 

youtu.be

 

 

  • 向月台はその上(といっても180cm以上ある)に乗って東山の月を眺めた

 

  • 銀沙灘は月の光を寺内に反射させるため

 

などなど、様々な俗説がありつつも本当の理由は分からないし、近世以降の発想ではないかと言われているらしい。

 

誰がいつ考えたにせよ、なんてモダンなんだろう。

 

 

個人的に感銘を受けたのは「お茶の井」。

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湧水で、足利義政も現在もお茶会の飲料水として利用されているらしい。

 


「水は天の恵みであるだけではなく、地の恵みでもあるのだ」と、静かに湧き出る水を眺めていて感じた。

 

銀閣寺の散策は心が静まる。

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一見刺激のない世界なのだけれど、そんな中で小さな刺激に意識が向く。

 

風で揺れる池の水面(みなも)とか、落ちた椿の上を這うアリとか。

 

小さな刺激に意識が向くうちに心が鎮まっていく。

 

室町幕府という戦乱の時代にこの場を作った足利義政の心境を想像した。

 

銀閣寺 in 2021【備忘】

こちらは哲学の道にもほど近い銀閣寺。

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正式名称を東山慈照寺といい、相国寺塔頭寺院の一つ。


銀閣寺の名の由来は江戸時代、金閣寺に対し、銀閣寺と称せられることとなったといわれています。

 室町幕府八代将軍の足利義政によって造営された山荘東山殿を起原とし、義政の没後、臨済宗の寺院となり義政の法号慈照院にちなんで慈照寺と名付けられました。

 九歳にして家督を、十五歳にして将軍職を継いだ義政は、生涯をかけ自らの美意識のすべてを投影し、東山文化の真髄たる簡素枯淡の美を映す一大山荘を作り上げました。銀閣寺は美の求道者ともいえる義政の精神のドラマを五百年後の現代にも脈々と伝えています。

 

https://www.shokoku-ji.jp/ginkakuji/about/

 

「わびさび」で知られる東山文化。

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そんな文化を築いた文化人なだけあって、政治の方はイマイチと評されるようだけど、500年経っても人を惹きつけ続ける文化を築いたことは大きな実績では。

 

 

外の哲学の道は満開の桜なのに、銀閣寺の中は野生の椿?と思われる花以外はあまり咲いておらず。

 

とても渋い。苔の色。

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全体として月をテーマにしているのか、静かな世界。

 

こちらは洗月泉(せんげつせん)。

 

月が映し出されたときに、さざなみが月を洗っているように見えることからその名前がつけられたそうな。なんて美しい由来。

 

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 今はパワースポットとして有名らしい。

 

銀閣寺で一番のみどころというか、一番不思議な物体はこちらの向月台(こうげつだい)と銀沙灘(ぎんしゃだん)か。

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とにかく管理が大変そう・・・と感じさせる砂の造形。

 

youtu.be

 

 

  • 向月台はその上(といっても180cm以上ある)に乗って東山の月を眺めた

 

  • 銀沙灘は月の光を寺内に反射させるため

 

などなど、様々な俗説がありつつも本当の理由は分からないし、近世以降の発想ではないかと言われているらしい。

 

誰がいつ考えたにせよ、なんてモダンなんだろう。

 

 

個人的に感銘を受けたのは「お茶の井」。

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湧水で、足利義政も現在もお茶会の飲料水として利用されているらしい。

 


「水は天の恵みであるだけではなく、地の恵みでもあるのだ」と、静かに湧き出る水を眺めていて感じた。

 

銀閣寺の散策は心が静まる。

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一見刺激のない世界なのだけれど、そんな中で小さな刺激に意識が向く。

 

風で揺れる池の水面(みなも)とか、落ちた椿の上を這うアリとか。

 

小さな刺激に意識が向くうちに心が鎮まっていく。

 

室町幕府という戦乱の時代にこの場を作った足利義政の心境を想像した。

 

【哲学の道】の桜 in 2021ー「願いは叶う」と知った

正直なところ、世界一の桜というのは東京・目黒川だと思っていた。

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もちろん、桜に優劣はないし順位もないのは重々承知だ。

 

ただ、転勤族の娘で「地元」がなかった私にとって、目黒川近辺は子ども時代を比較的長く過ごした地だったので、唯一地元と思い、唯一誇りに思える場所だった。

 

 

 

とはいえ、今回の哲学の道はそんな思い込みをくつがえすほど素晴らしかった。感嘆。

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直前に嵐が来ていたので桜は全て散ってしまったのではないかと心配だったけれど、哲学の道ソメイヨシノは満開。

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あまりの美しさに胸がいっぱいになって「願いは叶うんだ」と思った。

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「死ぬ前に一度、"京都の桜"なるものを見てみたい」という願いがあった。

 

京都の桜が綺麗なのかは特に知らなかったけれど、なんとなく抱いていた憧れ。

 

この冬、少し苦しいことがあり、それを耐え抜いて得た、1日半の休暇。

 

2人の子供がいることもあって、私一人で京都に来るなんて不可能のように思えたけれど、願い続けていたら叶ってしまった。

 

 

2kmほどの道のりを、胸いっぱいの気持ちで歩いた。

 

 

 

 

東京の都心には桜の名所が沢山あってどれも美しいけれど、京都の桜が違う点は「自然との調和」なんじゃないかと思う。

 

目黒川もそうだけど、東京の桜は密集して植樹されていて、花が満開になると幾重にも重なって美しい。

 

ただ、京都の桜は「もっと背景がゆったりしている」と感じた。

 

鴨川の河川とか、1000年くらいの歴史のあるお寺とか、苔の塀とか、背景の色が違う。

 

古くなった木に独特の焦げ茶とか苔の緑とか。

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京都といえど同じソメイヨシノだったら景色も同じでは?と少し懸念もあったけれど、背景の色合いが全然違うので、桜の見え方も全然違うように感じた。

 

CMなどで見る京都の桜のイメージは「古都+1本の立派な桜の木」というものだった。

 

満開のソメイヨシノだけでなく。京都には有名なしだれ桜や他の種類の桜が多くあり、それぞれ開花時期が違う。

 

多少、訪問の時期がずれてしまっても美しい桜を楽しむことが出来るというのは、雅を愛した地だからなのか、それとも京都を訪れる人を想ってか。

 

どちらかは分からないけれど、満開のソメイヨシノの時期が過ぎてしまったとしても美しい光景を求めて京都を春に訪問する価値は予想以上だった。

【京都】八坂神社・円山公園・知恩院の桜 in 2021

2021年3月29日(月)に京都に行ってきたのでその記録&桜の最新情報を。

 

 

八坂神社

まずは、京都の人もお花見に行くという円山公園を目指して、その隣にある八坂神社からスタート。

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八坂神社

てっきり縁結びのなんとかなのかなと思っていたこれ。

 

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茅(ち)の輪

コロナウイルスの収束を願った「茅(ち)の輪」というものらしい

 

例年、疫病退散の祭礼「祇園祭」が行われる夏に設けられる。

https://www.asahi.com/articles/ASN3G36TZN3CPLZB00L.html

 

ということだけど、今年は143年ぶりに祇園祭以外で設置されたそうな。それなりの列になっていた。

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ソメイヨシノは週末の雨で少し花が落ちていたけれど満開。

 

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ところで、数年前に来たときよりも、町中を着物で歩く人が目立った。

 

女性だけでなく、カップルの場合は男女共に着物。

 

着物着付けのマーケティングがうまくいっているのか、それとも観光客が減って「そんなに混雑しないなら着物で観光してみようか」という気持ちにさせられたのか。

 

円山公園の桜

円山公園の桜は見事な満開。

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いつもなら夜間にライトアップされるという名物の祇園しだれの見頃はもう少し先のよう。

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けれど、柔らかで繊細で。

 

枝が風に揺れる様が美しかった。

 

 

知恩院の桜

円山公園からもほど近い、知恩院

 

浄土宗の総本山ということで、巨大な門「三門」が有名らしい。

 

「空門(くうもん)」「無相門(むそうもん)」「無願門(むがんもん)」という、悟りに通ずる三つの解脱の境地を表わす門(三解脱門:さんげだつもん)

 

https://www.chion-in.or.jp/highlight/building/sanmon.php

 

日本最大級の木造門ということで、実物は圧巻。

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知恩院

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もうなんか「ザ・京都の桜」というイメージそのものの姿。

 

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知恩院の桜

 

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門の内部から。切り取られた桜が美しい。

 

 

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旅の醍醐味は迷うこと

沢山の桜を眺めた今回思ったのは「旅の醍醐味は迷うこと」。

 

京都駅からバスに乗って八坂神社に向かうのだけど、しょっぱなから間違ったバスに乗ってしまい、いきなり迷子になった。

 

※バスの系統は合っていたのだけど、そのバスは祇園・八坂神社に行かない変則的なものだったみたい。京都市バスさん、そんなのやめて(涙)

 

日本人なので日本語は読めるが、土地勘がさっぱりないので左右も分からないし東西もわからない。

 

自分の居場所がさっぱり分からない不安感というのは、普段住んでいる場所では多少迷子になったって感じない。

 

とてつもない心もとなさ。

 

でも、この迷子になる感覚や不安感、迷って思いもしなかったことに出会うことこそが旅の醍醐味の一つなのだと感じた。

 

「日本語分かってすらこれなのだから、外国人観光客はどんな気持ちだろう」とか、「東京に引っ越してきた地方出身の友達ってすごいな」とか、他人への尊敬の念とか優しが生まれてくる。

 

旅は五感だ。写真を見ること、サイトを見ることと旅は絶対に違う。

 

ネットで写真を見るだけでは味わえない感情。

 

その冒険感が、満開の桜を眺めたときの万感の思いをさらに深めてくれる。

 

そんな風に思った。

「ご飯は左」から繋がるひな祭りの地獄

先日、初めて「チコちゃんに怒られる」を観た。

 

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この日のトピックの一つは

 

なぜご飯は左・お味噌汁は右なのか」

 

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https://oggi.jp/6176506

 

 

答えは

 

皇帝は不動の北極星を背に南に向かって座るのが善しとされ、皇帝から見ると、日は左の東から昇って右の西に沈む。

 

というのが由来で、中国や日本では左がエラい(「左上右下」)という考えが生まれ、「聖なる米は左にあるべし」という発想から出た配膳マナーらしい。




・・・そう考えると、女の子のお祭り・ひな祭りで

 

左のお内裏様>右のお雛様

 

というのはなかなか渋いものがあるなと思った。

 

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年に一度、女の子の健やかな成長を祝う日は婚礼のシーン。

 

その結婚シーンですら「左上右下」。

 

かたや、五月人形を飾り、兜をかぶって男の子の健やかな成長を祝う日「こどもの日」は国民の祝日・・・。

 

ま、ただの風習だけど。

 

因みに、西洋だと”right=正しい”というくらいなので、「右が上」で日本と逆らしい。

style.nikkei.com

かつて宮廷では左側が位が高いとされたので、京雛では「みかど」が左、「お妃さま」が右の座り方になっています。

関東雛は現代の国際基準に合わせて「右上位」の座り方です。右上位が浸透したのは、大正時代以降だとか。

もちろん現代ではどちらも手に入りますので、好みで選ぶといいでしょう。また、並び方も自由にできるものがほとんどです。

 

www.jalan.net



皇室の写真を見ると、見事に左右が決まっていた。

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念の為に言っておくと、「お雛様くらい左に置け」と言いたいのではない。

 

 

「太陽が登る左が上」とか、古代エジプトならともかく21世紀の現在は正直どうでもいいし、左右で上下をつけるという発想自体がくだらないと思ってしまう・・・。

 

 

そんなに上下をつけたければプレバトのように、椅子の高さ自体を変える方がよほど健全では。

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https://ameblo.jp/68791496/entry-12537107222.html

 

 

・・・と思っていたら、関西や九州の一部ではご飯もお味噌汁も左に置く地域があるそうな。

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味噌汁の配膳 東西で違い 商人気質 ルール変える(もっと関西): 日本経済新聞

 

 

さきほどの「チコちゃんに怒られる」では「大阪の人はせっかちで合理的だからいちいち手をクロスさせて味噌汁取るなんてありえへん」って大坂の人が怒ってて、大阪の人スキ♡とさらなる好意を抱いてしまった。

 

「怒ってないから大丈夫だよ」というこどもの優しさ

3歳の娘と近所の公園に行ったときのこと。

 

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砂場で遊んでいると、砂場のふちに砂のお団子が並んでいた。

 

 

お団子で遊んでいる子はいない。

 

 

誰かが作って放置していったお団子なのかなと思った。

 

 

娘も同じことを思ったらしく、3歳児特有の本能的な破壊の衝動で、1つずつお団子を壊し始めた。

 

 

すると、砂場の別のエリアで遊んでいた幼稚園児くらいの子供たち(=娘よりも1~2歳くらい年上)が集まってきた。

 

 

「これ、作ったのに。」

 

 

「誰が壊したの?」

 

 

「この子だよ」

 

 

あっという間に"お兄さんお姉さん"が集まってきた。

 

 

「ごめんね、砂のお団子、もう誰も遊んでいないと思って壊してしまったの。知らなかったとはいえ、壊されたお兄さんお姉さん達も悲しかったから、娘ちゃんもごめんなさいって謝ろうね。」

 

と私が促すも、娘は6人ほどに取り囲まれて完全に硬直。

 

 

緊張で一言も発することが出来ずに固まる娘の方に、ふと男の子が一歩進みでて

 

 

「怒ってないから大丈夫だよ」

 

 

と言って、娘の小さな肩をポンとしてくれた。

 

 

私にはこの言葉と光景がひどく響いた。

 

 

 

誰かを糾弾しようとしているときに、その集団を抜けて「怒ってないから大丈夫だよ」と言えるだろうか。

 

 

自分より小さく弱い者が萎縮しているのを見て「怒ってないから大丈夫だよ」と言えるだろうか。

 

 

相手に悪意がないと分かったら「怒ってないから大丈夫だよ」と善意を示せるだろうか。

 

 

子供の頃にこんなこと、言われたかったな・・・。

 

 

子供が牛乳でもこぼすと「何やってるの!」と思わず怒ったりしてしまう大人は多いと思う。

 

 

でも、たった4,5歳の子が「怒ってないから大丈夫だよ」と自分より小さき者に、真っ先に寛容さを示せることに心を打たれた。

 

 

親御さんや周りの人にこう言われているから、さっとこんな言葉が出るんだろうな。

 

 

子供や家族は自分の日々のあり方の鏡だなと思った。

 

 

エルパトでカモにされてはならない

はてなの方はあまりブランド物好きな人がいなさそうなので、こっそりつぶやく。

 

 

「エルパト」とは

通称・エルパトという言葉をご存知だろうか。

 

 

これは、エルメストロールの略。

 

 

だいたいバーキンかケリーという高級バッグを求めて、エルメス数店舗を"パトロール"すること。

 

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※さらに疎い方のために補足すると、バーキンとかケリーというのは一番小さく、一番お手頃価格のものでも1個100万円以上という超高級バッグ。クロコだと500万円~らしい。

 

ジェーン・バーキンモナコグレース・ケリーの名を冠して伝説的なバッグに。

 

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バーキンやケリーを手に入れるには

 

  • エルパトを繰り返してお目当てのバッグをゲットする。※かなりの運が必要

 

  • 毎回同じ店舗で買い物することで「担当さん」がつき、その担当さんからお目当てのバッグを紹介してもらう。

 

という2通りの道がある模様。

 

 

苦難を乗り越えてお目当てのバッグに出会った場合、アメブロでは無数の祝福のコメントが飛び交う、知られざる世界。。。

 

 

しかも信じられないことに、あまりにも希少なので

  • 希望のサイズでなかったり
  • 希望の素材でなかったり
  • 希望の色でなかったり

・・・という状況でも「次に出会えるのはいつか分からない」ということで即決が求められる。

 

もちろん断る余地はあるけれど、悩む余地はほとんどないみたいだ。

 

カモられる客

どういうわけだかこういったエルパト(正確にはバーキン・ケリーへの道)の深淵なる世界を垣間見てしまい、いくつかブログ読んだのだけど

 


「担当さん」がいるという方が、バーキンが欲しいがために担当さんに勧められるがままに

 

「欲しくもないのに頑張って10万円のティッシュケース買っちゃった」というのを読んで衝撃を受けた。

 

 


言い方は悪いけどそれ、カモにされてまっせ・・・。

 

 

 

海外のエルメスでエルパトしたという方は店員に「バーキンありますか?」と聞いたところ

 

「探せばあるかもしれないが、他に見たいものはあるか?」と他の物を購入することを示唆してきたという。

 

 

「何か買ったらバーキン出してくれるんですか。逆に、あるのに何か買わないと出してくれないんですか」と聞いたところ別の店員が出てきて

 

「そういうわけではないが、探してみないとご紹介出来るか分からない。落胆させると申し訳無いので、他にご入用のものがないかお聞きしただけ」と説明されたそうな。

 

※人のブログの話なので真偽は不明です。

 

 

引っ張られないために

なんでも、バーキンとケリーは購入希望者があまりにも多いので、年に2個までという「枠」があるらしい。

 


先程の10万円のティッシュケースの話に戻すと、「引っ張れば引っ張るほど買ってくれる」と認定されたらご希望のものは年末まで出てこないのでは・・・。

 

 

ショッピング中にはあまり考えたくないことかもしれないけれども、アパレル店で働く店員さんにはノルマと言うか売上目標がある。

 

 

※ノルマというほど厳しいものなのか、あくまで目標なのかはお店によって違うと思うけど、数値化されている。

 


一瞬、宝飾店で働いたことがあるけど、旗艦店であればあるほど、各自が課せられる売上目標は大きくなっていく。

 

 

本当はつけっぱなしにするなら地金のみの結婚指輪にした方が良い(※)だけど、「ダイヤ入りだと売上上がるんで毎回ダイヤ入りを推してます」という人もいる。

 

※結婚指輪は24時間365日、酷使する指の上で使うものなので、完全なつけっぱなしではダイヤを留めるツメが摩耗してきてしまう。

 

 

本当にエルメスティッシュケースが欲しくて店に行ったわけじゃないのに、お付き合いで「買ってくれる」と思われるとなかなか面倒なことにならないかな・・・って店員側視点で思ってしまった。

 

 

(もちろん本人がハッピーなら何を買ってもいいけれど、欲しくないのに買っちゃったって書いてたからね。。。)

 

 

ちなみに、バーキンの中古価格は状態が良ければ200万円~に跳ね上がる。

 

 

元の持ち主がバーキンを手に入れるまでにかかった労力やお金を考えればこれぐらいは当然のことらしい。

 

 

最上級の皮を使って、一人の熟練した職人が20時間以上かけて作るという特別なバッグ。

 

 

もちろん量産出来ず、希少であることには間違いないのだけれど

 

「欲しくても、お金を積んでも、カンタンに買えるわけじゃない」

 

というマーケティングによってますます価値を高めているのだろうな、と考えた。それは、戦略でもあり、ブランドの矜恃。

 

 

ファンの方からすると「部外者がこんなことを書いて!!!」とお怒りかもしれないけど

 

間違ってもエルパトをバカにしているわけではなく、むしろそこまでの情熱を掻き立てるバッグってどんなバッグなんだろう・・・と気になって、エルパトブログを読み漁ってしまったのだから。

 

 

ただ、経験上、全ての店員がお客のことだけを考えている訳ではない。

 

 

いくら芸術的に美しいバッグでも、そのバッグ欲しさに、店員の都合で欲しくないまで買わされるのは元高級品店員として悲しい。

 

 

本当に欲しいものだけを買って、いつかは欲しいバッグに出会えることを祈っている。